4-3 フクロウと天気
Eyes Of A Night Owl / left-hand
日高郡矢田村辺りの里伝に、フクロウが「ふるつくふるつく」と鳴けば翌日必ず晴れ(降る尽くという洒落か)。また「来い来い」と鳴けば必ず雨が降る、これは犬を呼んだそうな、濡れるなとの意味か。
本草啓蒙や和漢三才図会には晴れる前に糊磨置け、雨降る前には糊取り置けと鳴くとある。予の亡父は矢田村の生まれで、この通り毎度予に話したが村にいる従弟に聞き合わすと、今はそのようなことを言わないそうだ。人2代の間に里伝が亡びた一例だ。