8-5 まめのは
子供が蚕豆(そらまめ)の葉を息で膨らまして戯れとする。葉がないときに子供を欺く戯れで、「豆の葉やろか」と言い、「欲しい」と答えると、順次眉目喉歯を指差し、その所々の頭字に因んで「まめのは」と唱える。和歌山、田辺、その他でする戯れだ。
また田辺で子供に教える戯れに、まず眼ふたつを順番に指差し「めっけん(妙見)様へ参って」次に鼻の穴ふたつを順番に指し「花ひとつ取って」両頬と両耳を指して「方々へ聞こえて」胸と口と指し「無念に口惜し」腹と尻を指して「腹切って尻の穴(死んでしまおうの意味)」。