梟(フクロウ)
The eye of the hawk owl / Tambako the Jaguar
○梟(フクロウ)は、夜視ることができるので、ギリシア人はこれを智慧の女神アテナの使者とし、雅典人は梟が飛ぶのを吉兆とした(Gubernatis, 1. c. p. 247)。『書紀』巻十一に、仁徳天皇の生まれた日、木菟(ミミズク)が産殿に入ったのを、武内宿禰が吉祥と奏したことがあるので、古、邦俗が必ずしもこの属を忌まなかったのであろうか。
支那で古くこれを忌んだことは□誼の賦に著われ、インドでも世尊が4種の鳥を説いて、三或有鳥、声醜形亦醜、謂土梟是也(增一阿含経)、又物怪之鬼、物消報盡、生於世間、多為梟類云々、貧物所致(首楞厳経義疏注経)などと言った。
梟属をあるいは神としあるいは怪とする諸例及び理由は、Herbert Spencer, ' 'Principles of Sociology' で明らかにできよう。