鳩
strutting pigeon / grendelkhan
○鳩を神物とし、イタリア・ドイツ・日本・ロシアの民はこれを食わない。古、シリア及びパレスチナの民がこれをはなはだ敬した(Gubernatis, 1. c., ch.x)。したがってキリスト教徒がまたこれを崇め、ラヴェンナの寺へ聖魂11度鳩形を現じて来て11僧正を選定し(Careri, 'Travels through Europe,' 1886, in Churchill's 'Collection,' vol. iv. p. 574.)、東京で鳩を殺させて、キリスト教徒か否かを検定した(Marini, 'Historia del Tunchino' Roma, 1665, p. 7.)など珍譚が多い。我が国でも、八幡の氏子でなくても、一生これを食わない人が多いので、八幡山に多いだけが鳩を神物とする理由ではあるまい。