10 モグラの手 追記
前文に田鼠(うごろもち)の手で痘瘡を掻くことを載せたのち、 西鶴の『二代男』五の第一章を見ると、「今、 歴々の太夫たちに尻ばすねもあり田虫もあり、見えるところの銭瘡(ぜにがさ)もこれには土竜の手して掻くが妙薬なり」とある。痘瘡に限らぬことと見ゆ。
前文に田鼠(うごろもち)の手で痘瘡を掻くことを載せたのち、 西鶴の『二代男』五の第一章を見ると、「今、 歴々の太夫たちに尻ばすねもあり田虫もあり、見えるところの銭瘡(ぜにがさ)もこれには土竜の手して掻くが妙薬なり」とある。痘瘡に限らぬことと見ゆ。
「紀州の民間療法記記」は『南方熊楠全集 第2巻』(平凡社)に所収。
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