曲亭馬琴

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  • 曲亭馬琴(きょくてい ばきん)

    曲亭馬琴(1767年〜1848年)。江戸時代後期の読本作者。
    主な著作は『椿説弓張月』『南総里見八犬伝』など。
    滝沢馬琴とも。



    曲亭馬琴

    南方熊楠の手紙:浄愛と不浄愛,粘菌の生態,幻像,その他(現代語訳1)
    また貴状に見えた年齢云々のことは論外で、戦国ごろは大抵(馬琴も説いたように)24,5までは元服せず、これを大若衆と称え、いわば女の年増に相当して、むかしは大若衆が好まれたということ、京伝などの書いたものにも見え、大若衆の図も出ております。

    南方熊楠の随筆:十二支考 田原藤太竜宮入りの話(その1)
    この話は予の知るところでは、『太平記』十五巻に出たのが最も古い完全な物らしい、馬琴ばきんの『昔語質屋庫むかしがたりしちやのくら』二に、ある書にいわくと冒頭して引いた文も多分それから抄出したと見える。

    南方熊楠の随筆:十二支考 田原藤太竜宮入りの話(その6)
    さて秀郷を俵藤太という事、この人初め下野の田原てふ地に住み(あるいはいう大和の田原で生まる、またいう近江の田原を領せり)、藤原氏の太郎だった故、田原藤太といいしを、借字して俵と書くようになって、俵の字を解かんとて竜宮入りの譚を誰かが作り出したであろうと、馬琴ばきんが説いたは、まずは正鵠せいこくを得たものだろう。

    南方熊楠の随筆:十二支考 田原藤太竜宮入りの話(その40)
    右様に竜が戦いに負けて人に救いを求めた話が少なからぬに、馬琴はその『質屋庫』三にそれらを看過して一言せず、湖の竜が秀郷の助力を乞うた譚をただただ唐の将武が象に頼まれて巴蛇うわばみを殺し象牙を多く礼に貰うて大いに富んだてふ話を作り替えたものと断じたは手脱てぬかりだ(馬琴が言うた通り巴蛇象を食い三年して骨を出すと『山海経せんがいきょう』にあれば古く支那で言うた事で、ローマのプリニウスの『博物志ヒストリア・ナチュラリス』八巻十一章にも、インドの大竜大象と闘うてこれを捲き殺し地にたおるる重量で竜もつぶれ死すと見ゆ)、

    南方熊楠の随筆:十二支考 馬に関する民俗と伝説(その7)
    兎園小説』に、死んだ馬が侠客の夢に現われてその屍の埋葬を頼み、礼として骸中の玉を与えた由、馬琴が筆しある。何に致せ天下分け目の大戦さえ鮓答で決せらると信ぜられ、一二〇二年ナイマン部等の大聯合軍が成吉思ジンギスおよびアウン汗と戦う時、アウン汗の子、霧雪を興してこれを破ったもこの石子の神効に由るというほど故、これを手に入れんとて一切の所有物を棄てても十分引き合うべく、非常に高価な物だったらしい。


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