5-4 田辺の手鞠唄
また田辺の手鞠唄、
「薮の中から金女郎、誰と寝よとて鉄漿(※かね:お歯黒のこと※)付けて、お稚児と寝よとても鉄漿付けて、お稚児の土産に何貰た、油一升に胡麻一升、手拭いにしょうとても布八尋(ひろ)、八尋の布を一段紺屋へ遣ろか二段紺屋へ遣ろか、三段紺屋へ遣たれば、ヅブヅブ浅黄に染めて来て、一かんしょう二かんしょう、三がん所は、おぼつきこぼつき、誠おさいた、まこ二十さいた、まこ三十さいた」(と数え進む)。
また田辺の手鞠唄、
「薮の中から金女郎、誰と寝よとて鉄漿(※かね:お歯黒のこと※)付けて、お稚児と寝よとても鉄漿付けて、お稚児の土産に何貰た、油一升に胡麻一升、手拭いにしょうとても布八尋(ひろ)、八尋の布を一段紺屋へ遣ろか二段紺屋へ遣ろか、三段紺屋へ遣たれば、ヅブヅブ浅黄に染めて来て、一かんしょう二かんしょう、三がん所は、おぼつきこぼつき、誠おさいた、まこ二十さいた、まこ三十さいた」(と数え進む)。
「紀州俗伝」は『南方随筆』(沖積舎) に所収。
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