西遊記

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    『西遊記』は、中国で16世紀の明代に大成した伝奇小説。
    唐代の僧、玄奘三蔵が天竺へ経を取りに行く物語。お供は孫悟空、猪八戒、沙悟浄と白馬の玉龍。
    中国四大奇書のひとつ。



    西遊記

    南方熊楠の手紙:山男について、神社合祀反対運動の開始、その他(現代語訳3)
    また『和名抄』で、攫をヤマコと訓じていた。『和漢三才図会』では、飛騨の黒ん坊というものを攫に宛てていた。あらかじめ人の意を知るといったのは、九州の山ワロ(山童、『西遊記』などに出る。天狗が人の意を知ることは『駿台雑話』で見たと覚えています)と同じで、その形状は明らかに猿の大きなものである。

    南方熊楠の随筆:十二支考 虎に関する史話と伝説民俗(その1)
    唐土もろこしの小説に虎を山猫という事、『西遊記』第十三回〈虎穴に陥って金星厄をとりのぞく〉といえる条に「〈伯欽う風※(「口+何」、第4水準2-3-88)是個の山猫来れり云々、只見る一隻の班爛虎〉」とあり云々」、これも伯欽が勇をたのんで虎を山猫と蔑語したのだ。

    南方熊楠の随筆:十二支考 虎に関する史話と伝説民俗(その31)
    山海経』など見ると、上古から虎身とか虎頭とかの神や怪物が支那に満ちおったらしい、例せば『呂覧』に載せた和山の吉神泰※たいほう[#「ころもへん+逢」、68-5]かたち人のごとく虎の尾出で入るに光あり、能く天地を動かし雲雨を興す、小説『西遊記』などに虎の怪多きを見て、いかに支那人が深く虎を不思議としたかが分る。

    南方熊楠の随筆:十二支考 蛇に関する民俗と伝説(その23)
    支那でいわゆる冬瓜蛇はこの族のものかとおもうが日本では一向見ぬ。『西遊記』一に、肥後五日町の古いえのき空洞ほらに、たけ三尺余めぐり二、三尺の白蛇住む。その形犬の足なきかまた芋虫によく似たり。所の者一寸坊蛇いっすんぼうへびと呼ぶ。人を害せざれど、顔を見合せば病むとて、その木下を通る者頭を垂るとあり。


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