奇異雑談

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    『奇異雑談』は江戸前期の仮名草子。『奇異雑談集』とも。作者は中村某ともいわれるが未詳。貞享四年(1687)刊。怪異小説集。



    奇異雑談

    南方熊楠の手紙:柳田国男への初めての書簡(現代語訳)
    戦国のころ(文明ころか)の近江の中村某の著『奇異雑談』と申すものを小生一覧したいのですが、いかに捜索しても手に入りません。もし御蔵書のなかにあれば半ヶ月間ばかりお貸しくださいませんか。

    南方熊楠の随筆:十二支考 馬に関する民俗と伝説(その8)
    天文中書いたてふ『奇異雑談』に出た話で大略は、一婦人従者と旅するに 駄賃馬 だちんうま に乗る。馬の 口附 くちつき 来る事遅きを なじ れば馬に任せて往かれよという故、馬の往くままに進行すると、川の面六、七間なるに大木を ふた つに割って橋とす。その木の本広さ三就ばかり末は至って細し。この橋高さ一丈余、下は岩石多く そび えて流水深く、 かち で渡るも めま うべし。

    南方熊楠の随筆:十二支考 馬に関する民俗と伝説(その37)
    かく憎しみと うら み強き故か馬が人のために復讐した話もある(プリニウス八巻六四章、『淵鑑類函』四三三、王成の馬、『奇異雑談』下、 江州 ごうしゅう 下甲賀名馬の事)


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