(竜とは何ぞ1)
竜とは何ぞ
昔孔子
『史記』には、
〈孔子
とある、孔子ほどの聖人さえ竜を知りがたき物としたんだ。
されば史書に、〈
かくまで尊ばれた支那の竜はどんな物かというに、『本草綱目』の記載が、
〈竜形九似あり、頭駝に似る、角鹿に似る、眼鬼に似る、耳牛に似る、項蛇に似る、腹蜃に似る(蜃は蛇に似て大きく、角ありて竜状のごとく紅鬣、腰以下鱗ことごとく逆生す)、鱗鯉に似る、爪鷹に似る、掌虎に似るなり、背八十一鱗あり、九々の陽数を具え、その声銅盤を
(思抱とは卵を生んだ親が、卵ばかり思い詰める力で、卵が隔たった所にありながら
〈雄上風に鳴き、雌下風に鳴く、風に因りて化す〉
(親の念力で暖め、さて雄雌の鳴き声が風に
〈その