老子(ろうし)
老子は中国古代の思想家。老荘思想の根本テキスト『老子』を著したとされます。
老荘思想が道教に取り入られると、老子は道教の祖として尊崇され、神格化されました。
『老子』第1章、
語りうる「道」は 「道」そのものではない、
名づけうる名は名そのものではない。
名づけえないものが天地の始まりであり、名づけうるものは万物の母である。
だから、意図をもたない者が「道」に驚き、
意図ある者はそのあらわれた結果しか見れない。
この二つは同じものである。
これらがあらわれて以来、名を異にする。
この同じものは神秘と呼ばれ、
神秘から神秘へと
あらゆる驚きの入口となる。
『老子の思想―タオ・新しい思惟への道』 (講談社学術文庫)
より