本朝地理志略(ほんちょうちりしりゃく)
寛永20年(1643年)に林羅山が朝鮮国信使に贈った日本の地誌。
寛永20年(1643年)に林羅山が朝鮮国信使に贈った日本の地誌。
南方熊楠の手紙:山男について、神社合祀反対運動の開始、その他(現代語訳1)
『続々郡書類従』第八、地理部に収めた『本朝地理志略』(「林羅山が朝鮮国信使由竹堂の求めに応じて、これを抄出する。時に寛永20年秋のこと」)の3頁に、
「駿河国。阿部山中に物がいる。名づけて山男という。人でもなく獣でもない。形は巨木の断ったのに似て、四肢があって、これを手足とする。木皮に2つの穴があり、これを両目とする。甲の裂けたところを鼻口とする。左肢に曲木と藤をかけて、これを弓の弦とし、左肢に細枝をかけて、これを矢とする。
あるとき、1人の猟師が出会って、これを射て倒す。大いに怪しんでこれを引くと、岩石に触れて血を流す。また、これを引くと、はなはだ重くて動かない。驚き走って家に帰り、大勢とともに行って尋ねたが、姿が見えず、ただ血が岩石に流れているのを見ただけであった」。
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