2-2 見た者カラス
見た者烏という諺がある。カラスのように欲しいものを斟酌なく遊んで取ることを言う。
日高郡由良浦の人が言う、カラスが食物を獲て、雲を目標にその下に置いて、後にさらに食を求めに行って帰って前の食物を守ろうとすると、雲が動き去って置いた場所がわからなくなって、その食物を失ってしまうと。
見た者烏という諺がある。カラスのように欲しいものを斟酌なく遊んで取ることを言う。
日高郡由良浦の人が言う、カラスが食物を獲て、雲を目標にその下に置いて、後にさらに食を求めに行って帰って前の食物を守ろうとすると、雲が動き去って置いた場所がわからなくなって、その食物を失ってしまうと。
「紀州俗伝」は『南方随筆』(沖積舎) に所収。
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