(竜の起原と発達(続き)3)
竜譚の発達に最も力を添えたは海蛇譚で、海蛇の事は予在外中数度『ネーチュル』その他でその起原を論戦したが、事すこぶる煩わしいからここには略して竜譚に関する分だけを述べよう。『玉葉』四十に寿永三年正月元日伊勢怪異の由を源義仲の注進せる内に、元日の夜大風雨雷鳴
これすなわち海蛇で鰻様に横
『唐大和尚東征伝』や蘭人リンスコテンの『
『エンサイクロペジア・ブリタンニカ』十一版二十四巻にかかる大海蛇譚の原因は
『甲子夜話』二十六に年一、二度佐渡より越後へ鹿が渡海するに先游ぐもの
また俗に竜宮と呼ぶ蜃気楼も蜃の所為とした、蜃は蛇のようで大きく腰以下の鱗ことごとく逆に生えるとも、
また月令季秋雀大水に入って