紀州俗伝(現代語訳10-9)

紀州俗伝(現代語訳)

  • 9-1 人柱
  • 10-1 弘法大師と麦
  • 10-2 客を呼ぶまじない
  • 10-3 灯花
  • 10-4 料理屋のまじない
  • 10-5 褐色の瞳
  • 10-6 字を書いた紙で
  • 10-7 トンビとカラス
  • 10-8 神子浜の手毬唄
  • 10-9 手毬唄の続き(田辺)
  • 10-10 神子浜の手毬唄の最後
  • 10-11 和歌山,田辺の手毬唄
  • 10-12 葬儀と魚
  • 10-13 荒神様畑を焼く

  • 10-9 手毬唄の続き(田辺)

     

    手鞠
    Japanese folk art; Temari;手鞠 / Conveyor belt sushi

     田辺ではこの次に引き続き、

    「爺よ餅搗け、嬶(かか)よ飯炊け、鮓をしょうとて、うるめを買て来たら、棚へ置いといたら、猫に引かれて、猫を追うとて滑って顛って、鼻打ってびしゃいで、その鼻どこへ往た。夕べの風で、ブッブッと飛んで往た。トンと言たらお稲荷山から御水が出て来て、お萬こー袖なーがれた。またも流そと、水と氷と、掻いて流せばスットントン」と突き唄う。

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    「紀州俗伝」は『南方随筆』(沖積舎) に所収。

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