禹(う)
禹(紀元前2070年頃)。中国古代の伝説的な帝で、夏王朝の創始者。
禹(紀元前2070年頃)。中国古代の伝説的な帝で、夏王朝の創始者。
南方熊楠の手紙:"南方マンダラ",「不思議」について,その他(現代語訳34)
また『山海経』は禹が書いたというのはこじつけかもしれないが、たとえ郭璞のこじつけ捏造の贋本だとしても、米国の発見よりはるかに古い。なので、その中に米大陸にだけある動物に酷似したものが多くあって、故西村茂樹氏が『輿地誌略』の米国の部を書いたとき、いろいろの新訳字を用いるよりもましと、『山海経』の字を多く用いたが、はなはだよく当たっている。
南方熊楠の手紙:フィラデルフィアの顕微鏡(現代語訳1)
この話の前半部分は鬻子(いくし)(春秋の楚王の先祖で、夏の禹王の姉であったという)の書物に見える。すなわち、夏の禹王は五声を判して天下を治めたというので、王宮の入口に鐘、磬(※けい:中国の古代の打楽器※)、鐸、鼓、フリツヅミ(西洋にないが古ユダヤ人が用いた tympanon に一番近い ※図あり。図は本で見てください。『南方熊楠コレクション〈第5巻〉森の思想』 (河出文庫) 139頁※)の5つの楽器を備え、それぞれ用事にしたがって特別の楽音をたたかせた。このようにして遠慮なく王を見て小言を述べ、異なる意見を言わせたのだ。
『管子』には禹は王宮前に鐘をかけ、免訴あるものにこれをたたかせた、とある。
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