下芳養村(しもはやむら)
現・和歌山県田辺市芳養町。
南方熊楠の手紙:南方二書(現代語訳6)
下芳養村の託宣の神社(※よりことのじんじゃ。現大神社※)ははなはだ古い社で、古え人犠を亨していたとして、近年までも「鬢女郎」と名づけ、少女を選び人牲に擬しそなえた、大きなモチノキがあり、はなはだ古いものである。
南方熊楠の随筆:紀州俗伝(現代語訳4-1)
前回に述べた師走狐について、西牟婁郡下芳養村の人が言うことには、「師走狐は執捉していても鳴かせ」という諺がある、12月に狐がしきりに鳴くのは翌年豊作の兆しなのでそう言う、と。
南方熊楠の随筆:紀州俗伝(現代語訳4-25)
和歌山でトンボのメスを糸で繋いでオスを釣るのを「かえす」と言う。これをする子供は「ヒョー、ヒョーやんまひょつちんひょー」と唱える。下芳養村でトンボをかえすのに「ホーヒーホー」と唱える。
南方熊楠の随筆:紀州俗伝(現代語訳5-9)
同地(※田辺※)に近い下芳養村と西谷の間、牛鼻辺りに揺岩といって大きな岩が海中にあり、潮が引けば歩いていって登って釣り糸を垂らすことができる。
南方熊楠の随筆:紀州俗伝(現代語訳14-8)
西牟婁郡下芳養村の老人が言ったことには、昔は犬は3脚で五徳(鋳鉄製の鍋を懸ける器)は4脚あった。
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