七川村(しつかわむら)
現・和歌山県東牟婁郡古座川町。
南方熊楠の手紙:南方二書(現代語訳15)新宮
新宮では、神社合祀を東牟婁郡中に励行したが、まず郡内の手弱い素朴の民が多い七川郷から始め、神社を多く合祀、しかし添の川という所で暴動が起こり少々躊躇、これのため高田という山村また那智村の辺りは全く抗議し、今日まで残存した。その入れ合わせに、小生が昨年の国会へこのことを持ち出さないうちにと、大急ぎで新宮中の神社のことごとく破却公売し、新宮神社へ合祀する。その時の励行はじつに烈しく、鳥羽院に随侍して来た女官が立てた妙心寺という寺までも、神社と称し破滅しようとするに至った。
南方熊楠の随筆:紀州俗伝(現代語訳7-4)はえ、安倍晴明
東牟婁郡七川村平井という所の神林には晴明の手植えの異樹があり、誰もその名を知らず、枝を折って予に示すのを見るとオガタマノキだった。
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