太地(てんま)
現・和歌山県東牟婁郡太地町。
南方熊楠の随筆:千里眼(現代語訳2)
たとえば、ナギランという蘭は、『草木図説』に南紀に産すと見え、『古今要覧稿』には鎌倉に多いと言い、小野蘭山の『採薬志』にも熊野太地浦の向島で取れるとある。以前はずいぶん多かった物と見えるが、取り尽くしたのであろうか、近ごろはその天然産を見たことなく、牧野富太郎氏がこれを記載した時も、培養品のみに拠ったようである。
南方熊楠の随筆:本邦に於ける動物崇拝(現代語訳6)
家犬の祖先が、狼またはジャッカルから出たということは学者間にすでに定論がある。熊野で猟犬として珍重される太地犬(たいじいぬ)という種は、もと狼を飼ってできたと言い伝える。
南方熊楠日記:1904年7月8日(現代語訳)
朝、秀吉が衣類を持って来る。太地へ行くという。
Copyright © Mikumano Net. All Rights Reserved.