1902年2月8日
◇二月八日 陰
夕方まで昨日獲た植物を整理する。夕浴後、宅前の山麓で遊ぶ。1小滝のもとに甚大な羊歯が下る。長さ2尺半、幅1尺余、リュウビンタイである。(※図あり)
常楠からハガキが来る。『ネイチャー』へ送金32シリング6ペンスは16円4銭。
今日までに装えた熊野地方無花植物、計600種
変形菌1種、菌170種、地衣179種、藻172種、苔22種、蘚56種
メモ
リュウビンタイ科は熱帯亜熱帯の森に自生する大型の常緑性シダ。日本では2属5種自生する。
1902年の日記は『南方熊楠日記〈2〉』に所収