1902年2月9日:南方熊楠日記(現代語訳)

1902年2月9日

◇二月九日 快晴

朝、宿前の手水鉢の中にてテトラスポラを取る。西岡氏に会う。亭主が来て植物等のことを話す。

2月6日に出した小畦氏の手紙1通を受け、すぐ返事を出す。また山中菊三氏へ手紙1通を出す。

午後、小畦氏からムギランを送ることは見合わしてくれとの旨の電報を受ける。夕方、那智川上流南岸を歩き、地衣を2、3取る。

今夕までに装えた熊野地方無花植物、計614種
  変形菌1種、菌175種、地衣187種、藻173種、苔22種、蘚56種


メモ

テトラスポラ(Tetrasporales)は緑藻植物門緑藻綱の目のひとつ。
ムギランは小型の着生植物。樹木の幹や岩に張り付いて育つ。

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1902年の日記は『南方熊楠日記〈2〉』に所収

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