現・和歌山県西牟婁郡白浜町市鹿野 。
市鹿野村:紀伊続風土記(現代語訳)
南方熊楠の手紙:神社合祀に関する意見(現代語訳4) 西牟婁郡川添村は、10大字(おおあざ)、9村社、5無格社、計14社を滅却伐木して、市鹿野(いちがの)大字の村社に合祀し、基本金一万円あるはずと称したが、実際神林を伐り尽し、神殿を潰し、神田を売却して、得たところは皆無に近かった。その証拠は、この神殿が雨風のために破損を生じ、雨洩りて神体を汚すまでも久しく放置するので、神職をなじると、全く修繕費の金がないとのことである。