1909年8月14日:南方熊楠日記(現代語訳)

1909年8月14日

◇8月14日[土] 晴 暑さ甚だしい 午後地震

昨夜不眠。朝6時頃に起き、星野氏(高等女学校教師)が迎えに来て、共に栗山氏を浜九方に訪ね、共に礒間より乗船(船賃1円20銭)、神島で遊ぶ。粘菌3種(尋常種)、シクロミセス1種等を採る。別に珍物なし。虻が夥しい。

帰って宅に入ると2時頃であった。しばらくして長い地震が揺れる。ヒキ六は母に抱かれ庭の梅の木の下に飛び降りる。「タア(カア)、ナンタラ」といっている。

標本を整理し、夕方、栗山氏を訪ねるが不在。森松次郎氏方へ行ったとのこと。矢野氏を訪ね、話し、また栗山氏を訪ねるが不在。帰ると直ちに同氏が来る。10時過ぎ頃まで話し去る。


メモ

back next


1909年の日記は『南方熊楠日記 (3)』八坂書房 に所収

Copyright © Mikumano Net. All Rights Reserved.