1901年10月31日:南方熊楠日記(現代語訳)

1901年10月31日

◇十月三十一日 快晴

朝、隣席の岡本卯之助という人と話す。この人は佐藤寅次郎の知人で、色々なことを聞いた。オーストラリア辺に店を持っているが、母親が病気で帰ったとのこと。

3時頃に勝浦着、はしけに3銭払って上陸。すぐに利助を訪ねる。妻と弟がいて、本人は新吉氏が急病で介抱に行って不在。弟が呼びに行き、直に来る。さゞなみ屋に宿を定め、利助は帰る。外出するにも飯が遅く、やむを得ず夕飯まで居る。

夜になって、利助が来てその途上に会い、共に郵便局に行く。幸吉へ手紙を出す。宿に帰り話をする。長いこと話して、家人が呼びに来て利助は帰る。予は手紙を1通認める。平助宛、明朝出す。

隣室に老人もう1人と芸妓を呼び、騒ぐ。


メモ

熊楠、熊野入り。弟の常楠が経営する南方酒造の勝浦支店へ。

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1901年の日記は『南方熊楠日記〈2〉』に所収

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