1908年11月16日:南方熊楠日記(現代語訳)

1908年11月16日

◇11月16日[月] 快晴

朝、川上に歩す。薬師堂に、女人が髪をきり、また耳石といって石に穴があるのをつないで、納めてある。耳が遠いのを祈った願ほどきだと。主人が請川へ行き、夕方船をひいて来る。予は藻の標品に番号をつけ、片付け、また荷物整理、夜に及ぶ。

この日の午後、馬吉に川下に行かせ、本月13日に見出したヒジキのような藻を取らせた。多く取って帰る。


メモ

薬師堂は川湯温泉の守り本尊、川湯十二薬師のことだと思われます。

川湯十二薬師祭

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1908年の日記は『南方熊楠日記 (3)』八坂書房 に所収

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