1901年11月9日
◇十一月九日 快晴
朝、淡路の船長と宿主に船を漕がせて勝浦に渡り、利助方に行くが、不在。予の計略で酢を作る桶店の障子を外し出す。利助が帰って来てしばらく談じて帰る。
午後、宿主の子と宿の前の山に登り、森浦を遠く見る。池の中で Docidium の甚だ美しいものを多く採る。また Calostoma 1種を採る。これまたすこぶる美しい。
メモ
Docidium は藻、Calostoma はキノコ。
1901年の日記は『南方熊楠日記〈2〉』に所収