1901年11月10日
◇十一月十日 曇、微雨しばしば降る
朝、近所の海岸を歩き、藻4種、クルシビュルム1種、ヂクチラネマ1種を採る。
午後、和歌山湊の撫養浅吉の持船「金毘羅丸」の乗組員が4人来て、予の室に入り喧噪甚だしい。船長の外は入浴して去る。船長は留まり予と話す。植松町の人である。夕方、山を歩き、菌3種採る。
この午後、宿主は、浜ノ宮の親戚の老女が84歳で死に、葬式に行く。件の船長は、女どもと同寝し歩く。
メモ
クルシビュルム? ヂクチラネマ?
1901年の日記は『南方熊楠日記〈2〉』に所収