輟耕録


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    『輟耕録』は、中国,元・明間の人、陶宗儀の随筆集。30巻。



    輟耕録

    南方熊楠の随筆:本邦に於ける動物崇拝(口語訳18)
    しかしながら『輟耕録』巻七に、生薪を伐ることを仕事とし貧しかったが、山に入って巨蛇章質盡く白いのを見、逃げ帰ったが白鼠白蛇は宝物が変成したものだということを思い出し、行って捜して金銀を夥しく得たとの話が見えるので、白鼠白蛇を大黒と弁財天の使令とするのは、漢土でも世間で言うことらしい、と『類聚名物考』三三七巻に述べている。

    南方熊楠の随筆:十二支考 蛇に関する民俗と伝説(その19)
    『類聚名物考』七は『輟耕録』を引いて、宋帝の 後胤 こういん 趙生てふ貧民が、木を伐りに行って大きな白蛇己を まんとするを見、逃げ帰って妻に語ると、妻白鼠や白蛇は宝物の 変化 へんげ だといって夫とともに往き、蛇に随って巌穴に入り、 黄巣 こうそう が手ずから ※(「やまいだれ+(夾/土)」、第3水準1-88-54) うず めた無数の金銀を得大いに富んだというが、世俗白鼠を大黒天、白蛇を弁財天の使で福神の 下属 てした という。西土の書にも世々いう事と見ゆと載す。

    南方熊楠の随筆:十二支考 鼠に関する民俗と信念(その17)
    支那にも『輟耕録』十一に、西域人木八剌、妻と対し食事す、妻金の肉 しで肉を突いて、口に入れ掛けた処へ客が来た。妻肉さしをそのまま器中に置き、茶を拵えて客に出し回って求むるに肉さしなし。今まで傍に た小婢を疑うて拷問厳しくしたが、盗んだと白状せずに死んだ。一年余りして職人に屋根を修理せしむると、失うた金の肉刺しが石に落ちて鳴った。全く誰もいない内に来た猫が肉とともに盗み去ったものと分った。世事かくのごとくなるもの多し、書して後人の かがみ となすとあり。






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