1909年8月17日
◇8月17日[火]陰
肩が痛いので終日臥す。夜、片町へ入湯に行き、途上、松下松吉出店にて話す。11時頃に臥す。よく眠られず。
ヒキ六が予の小さな瓶をほしく、母に1つ2つもらったのを、予に見咎められ大いに泣く。夜も夢に見る。明日も予に1つ見せ、カシテヨという。
ヒキ六、久々に午後隣の女児と下女と台場へ遊びに行く。遊んでいるところへ12、3の男子3人が小便かけに来る。また微雨が始まったので逃げ帰る。
隣の13、4の男子が来て太鼓、カネ等をたたき、田辺祭の囃子を面白くする。ヒキ六は洟垂れながら謹んで感心し聴いている。
メモ
1909年の日記は『南方熊楠日記 (3)』八坂書房 に所収