1909年8月10日:南方熊楠日記(現代語訳)

1909年8月10日

◇8月10日[火] 晴 暑さ甚だしい

1時に起きる。玉葉を抜き書きする。夕方、矢野平次郎を訪ね、イソモノ(ガンガラ)の左巻きの1つ、近日内浦の女子より手に入れたといって示される。それから片町で入湯。帰って、『玉葉を抜き書きし、夜半に臥す。

隣の小山氏父と小女、その長女と孫女を大坂へ送っていき数日逗留、本日帰り、ヒキ六に水がらくり郵便車の走るものをくれ、直ちにはたらかせて見せると、驚いて物言わず、長いこと見る。さて片付けるときに小声で母に「モッテイコ」という。それまで隣家のものを持って来て見せてくれていると思い、欲しかったものと見える。

N. & Q. July 10 着。July 3 不着(明日受ける)。
ヒキ六が「コレハコレヨリセイタカイ」という。このようなことをどこで覚えるかわからない。


メモ

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1909年の日記は『南方熊楠日記 (3)』八坂書房 に所収

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