1902年1月15日
◇一月十五日 晴
朝在寓。午後、那智の滝に行き、越後長岡の小畔四郎氏に遭う。談話したところ知人を多く知っている(宮下竜三、玉置貫一、中島滋太郎等)。共に観音へ参り、堂前の烏石という珍物店主を訪ね、それから宿の帰り、一酌の後歩いて井関まで行き、車夫宿で飲み、同氏は先に待たせておいた車に乗り去る。
この日集めた地衣は□(欠字)種。予は宿主の車に乗り支店に行き、酔って中野店に行き、妻と話し、帰って臥す。
メモ
この日、熊楠は、粘菌研究の第一の高弟となる小畦四郎と初めて出逢いました。
1902年の日記は『南方熊楠日記〈2〉』に所収