1900年9月30日
◇九月三十日 [日] 晴
夕方、オランダ人がインクを支那女の衣服にこぼす珍事があった。予は靴の上に少々かかったのみ。
夜、岡崎、大高、岡村、宮永氏と甲板の尻灯火の下で飲む。他諸人と宮永氏と議論。みな去った後に次いで予と岡村と議論し、夜中になる。
この夜、上等室のボーイ(50才ばかりの老人)が酔い、洗 室の若者の頭をビンで打ち怪我させる。
Lat. 2°42' N. Long. 101°16 1/2'E. Course var. Distance 273miles. To Singapore 184mls.
メモ
ロンドンから帰国の途上。
1900年の日記は『南方熊楠日記〈2〉』に所収