紀州俗伝(口語訳14-8)


紀州俗伝(口語訳)

  • 14-1 打出の小槌
  • 14-2 蟻の群れ
  • 14-3 アナグマが女に化けること
  • 14-4 猿神社
  • 14-5 馬を忌む稲荷神社
  • 14-6 紀州豊年米食わず
  • 14-7 猫が蟻を
  • 14-8 犬の脚
  • 14-9 盗人避けのまじない
  • 14-10 陰暦十月亥の月
  • 14-11 毒虫毒魚に刺された時
  • 15-1 紀州の七人塚
  • 15-2 血を吸わない蛭
  • 15-3 肉吸いという鬼

  • 14-8 猫が蟻を

     

    犬
    dog dreams / bobmarley753

     西牟婁郡下芳養村の老人が言ったことには、昔は犬は3脚で五徳(鋳鉄製の鍋を懸ける器)は4脚あった。弘法大師が物を書いているとき、笑うという字を忘れ困り果てていたところ、犬が簀をかぶって歩んで来たので、犬が竹をかぶれば笑の字となると悟り、大いに悦んで五徳の脚を3本に減らし、その1脚を犬に与えて4脚とした。その報恩に今も犬は尿するとき必ず1脚を上げると。

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    「紀州俗伝」は『南方随筆』(沖積舎) に所収。




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