1902年4月1日:南方熊楠日記(現代語訳)

1902年4月1日

◇四月一日 曇、時々微雨

午後1時頃、小堀氏が今朝7時30分に出したハガキを受ける。昨日落とした本を見つけたという。

昨日昨夜×××の所を探した。しかしながら*の道傍にあったとのことを今夕同氏に聞いた。

午後、中村氏に行き、治療。それから塩道、宇須より兜崎をまわり、(地衣1種をとる。帰国よりの総計、2204種)、玉津島より御旅所浜に出ると薄暮であった。藻は一向になかった。それから小堀氏を訪ね、兜崎で掘り出した古土器を2片、骨2片をもらう。和歌浦で拾った生アワビを1つ贈る。氏の2児がこれを亀だといって遊ぶうちに寝入る。予は小堀氏に小松原通9丁目まで送られて帰る。上記の書を見つけた賃に40銭贈る。帰ると夜9時。布団に入って小畦氏の信濃丸よりの手紙を受ける。


メモ

back next


1902年の日記は『南方熊楠日記〈2〉』に所収

Copyright © Mikumano Net. All Rights Reserved.