1901年9月25日
◇九月二十五日 曇、夜雨
正午まで寝た。1日中、家にいてスコットのデモノロジーを読む。夜、むし藷を2銭買って食う。
この朝、予の兄弟みなが幼時に世話になった島作の長女勝(先日姉に訊くと今も瓦町辺に現存と)のことを旧友の滝久之助に尋ねると、その親族の人で40ばかりの者が来て戸籍2を書く。ひとつは瓦町、ひとつは郡部。その女像は23、4才、洋装、アクルバットになっていると見る。(昨日の新聞にアクルバットの洋女の像があったということだ。)
メモ
デモノロジー(Demonology)は、悪魔学、悪魔研究。
1901年の日記は『南方熊楠日記〈2〉』に所収