1909年8月9日:南方熊楠日記(現代語訳)

1909年8月9日

◇8月9日[月] 晴

朝10時頃に石友よめ、女子を預け置き(よく眠る)、医小山氏へ診察に行く。それから帰り長いこと遊ぶ。ヒキ六がよく遊ぶ。予は1時頃に起きる。プレパラートをフォルマリンで洗う。夜、片町から浜公園、中学校辺を歩く。11時過ぎである。帰って玉葉を抜き書きする。また東洋学芸雑誌へダイダラホウシの足跡の1篇を短く草し、暁に出す。暁になって臥す。

暁近くにヒキ六が夢を見てカメサンといって泣く。亀形の焼物の遊具である。よって予が捜し出し、握らせて眠る。
ヒキ六が今日「アツポ、ナイ」という。悪でないという意味。


メモ

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1909年の日記は『南方熊楠日記 (3)』八坂書房 に所収

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