曽我物語

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    曽我物語は、「曾我兄弟の仇討ち」を題材にした軍記物語。作者不詳。鎌倉時代後期から室町時代初期に成立。

    源頼朝が行った富士の巻狩りの際に、曾我十郎祐成と曾我五郎時致の兄弟が父親の仇である工藤祐経を討ったという実際にあった事件を題材にしています。
    この事件について公式に書かれた文書は「吾妻鏡」だけで、じつは頼朝暗殺未遂事件でもあったのではないかとの憶測もあります。

    曾我兄弟の仇討ちは、赤穂浪士の討ち入りと伊賀越えの仇討ちに並ぶ、日本三大仇討ちのひとつ。
    兄十郎祐成は工藤祐経を討ち果たした後に討たれ、弟五郎時致は捕らえられ処刑されました。



    曽我物語

    南方熊楠の手紙:"南方マンダラ",「不思議」について,その他(現代語訳4)
    礼式の細かい国はじつは無礼の者が多く出ると、マファッフィーが言ったことも思い出される(前日高藤師から『曽我物語』を借りて読んだが、五郎、十郎は、人にものを言うときはまことに礼儀正しい。それと同時に、ちょっとしたことで腹が立つといって、厚恩ある叔父母、養父同様の人らに八つ当たりするが、それがはなはだひどい)。

    南方熊楠の手紙:"南方マンダラ",「不思議」について,その他(現代語訳31)
    前日高藤師に『曽我物語』を借りて読んだ。その内に兄弟が裾野へ復讐に打ち立つ途中、祐成はいろいろの腰折れ歌を詠む。時致はこれを怒り、いさめて、「そんな歌を考えているうちに復讐すべき念慮が散乱する、また万一討ちおおせぬときは、世の人が我らを嘲って、彼らはあんなことをいって人を惑わし、ちっとも仇討ちに念が厚くなかったのだというだろう」と言ったところがある。


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