金枝篇


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    『金枝篇』は、英国の人類学者、ジェームズ・ジョージ・フレイザー(1854〜1941)の大著。



    金椏篇

    南方熊楠の随筆:十二支考 羊に関する民俗と伝説(その7)
    仏国グレノーブル辺では麦苅り終る前に、花とリボンで飾った山羊を畑に放ち、苅り手競うてこれを捕う。誰かがこれを捕え得たら主婦これを執えおり、主公これを刎首(くびは)ね、その肉で苅入れ祝いの馳走をする。また肉の一片を ※(「酉+奄」、第3水準1-92-87) しおづけ して次年の苅入れ時まで保存し、その節他の一羊を殺して前年の※(「酉+奄」、第3水準1-92-87)肉を食うた跡へ入れ替えるフレザーの『金椏篇(ゴルズン・バウ)』一板二巻三章)。

    南方熊楠の随筆:十二支考 鼠に関する民俗と信念(その5)
    フレザーの『金椏篇』初板三章に、農家が恩威並び示して田畑の害物を 禁厭 まじない する諸例を挙げていわく、古ギリシアの農書『ゲオポニカ』に百姓がその耕地より鼠を除かんと欲せば、一紙に次のごとく書くべし、ここな鼠にきっと申し渡す、貴様も他の鼠もわれを害してはならぬ、あの畑を汝に るから速く引っ越せ、今後わが地面で二度と貴様を捕えたら、諸大神の母かけて汝を七つ裂きするぞと、かく書いた紙の字面を上にして自分の畑にある少しも切れていない石に貼り付くるがよいと。

    南方熊楠の随筆:十二支考 馬に関する民俗と伝説(その7)
    三十年ほど前フレザーが『 金椏篇 ゴルズン・バウ 』を著わして、その内に未開国民が、ある年期に達した女子を定時幽閉する習俗あるは、全く月経を 斎忌 タブー するに因ると説いたのを、当時学者も俗人も非常の発見らしく め立てたが、実はわが邦人には見慣れ聞き慣れた事で、何の珍しくもない事だった。

    南方熊楠の随筆:十二支考 兎に関する民俗と伝説(その9)
    民俗学者の説に諸国で穀を刈る時少々刈らずに残すはもと地を崇めしより起る。例せばドイツで 穀母 こくのはは 大母 おおはは 麦新婦 むぎのよめ 燕麦新婦 からすむぎのよめ 、英国で 収穫女王 とりいれじょおう 収穫貴婦人 とりいれきふじん など称し、刈り残した わら を獣形に作りもしくは獣の木像で飾る、これ 穀精 こくのせい を標すのでその獣形種々あるが、欧州諸邦に兎に作るが多い、その理由はフレザーの大著『 金椏篇 ゴルズン・バウ 』に譲り、ここにはただこんな事があると述べるまでだ。






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