紀州俗伝(口語訳7-12)


紀州俗伝(口語訳)

  • 7-1 目が潰れる
  • 7-2 膈の治療法
  • 7-3 カニの甲羅
  • 7-4 はえ,安倍晴明
  • 7-5 誤りを正して
  • 7-6 波風を鎮める
  • 7-7 怪我したときの呪い
  • 7-8 巨蜂に刺されて
  • 7-9 カマキリ
  • 7-10 フクロウが家の近くで
  • 7-11 はしか
  • 7-12 柚の擂り粉木
  • 7-13 リスは魔物
  • 7-14 塩鰹
  • 7-15 馬
  • 7-16 立里の荒神
  • 7-17 雨栗日柿

  • 7-12 柚の擂り粉木

     

    ゆず
    自宅のゆず1 / TaMi

     日高郡由良村の辺で家の辺りに柚を植えるのを忌む。また柚の木で擂り粉木を作れば化けると言う。

    昔、野猪の番をする翁が小屋にいて見張っていると毎夜その老妻が来て野猪が来たかと問うて止まない。家に帰って叱ると、昨夜は外出していないと答える。翁は業腹を煮やし、次回に来たら射殺すと言うと、媼はよいと答える。さて、またの夜、再び来たから射止めてみれば自分の家の柚の木製の擂り粉木だった。

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    「紀州俗伝」は『南方随筆』(沖積舎) に所収。




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