紀州俗伝(現代語訳1-4)

紀州俗伝(現代語訳)

  • 1-1 和尚に化けるキツネ
  • 1-2 除夜のお風呂
  • 1-3 吃りの真似
  • 1-4 熊野詣の手鞠唄
  • 1-5 熊野詣の手鞠唄異伝
  • 1-6 指が腐る
  • 2-1 小児の陰腫
  • 2-2 見た者カラス
  • 2-3 餅と塩
  • 2-4 栗の毒
  • 2-5 歯痛のまじない
  • 2-6 牧野兵庫頭
  • 2-7 耳の赤い猟犬
  • 2-8 閾の上を踏む罪
  • 2-9 卵の殻
  • 2-10 白花の紫雲英
  • 2-11 井戸に落ちた子
  • 2-12 大塔山
  • 2-13 鵁○の嫁入り
  • 2-14 ノミを取る人取らぬ人
  • 2-15 夜に爪を切る
  • 2-16 感冒
  • 2-17 盗人
  • 2-18 なた豆
  • 2-19 黒猫

  • 1-4 熊野詣の手鞠唄

    手鞠
    Japanese folk art; Temari;手鞠 / Conveyor belt sushi

      田辺辺りの子供が伝える熊野詣の手鞠唄、

    「私の隣の松さんは、熊野へ参ろと髪結うて、 熊野の道で日が暮れて、跡見りゃ怖ろしい、先見りゃ畏い、 先の河原で宿取ろか、跡の河原で宿取ろか、 先の河原で宿取って、鯰一疋押えて、 手で取りゃ可愛し(また酷し)、足で取りゃ可愛し(同上)、杓子で把うて、線香で担うて燈心で括って、 仏様の後で、一切食や旨し、二切食や旨し、三切目に屁放って、 仏様へ言うて行たら、仏様怒って遣ろうと仰った」。

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    「紀州俗伝」は『南方随筆』(沖積舎) に所収。

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